「プレーンルーフ」参戦でスタイリッシュ系カーポート戦国時代に!
みなさん!今年最後のビッグニュースが飛び込んできました。
あのYKK APさんが、ついについに、スタイリッシュなアルミ屋根のカーポートを新発売。
その名は「プレーンルーフ」です!
スタイリッシュといえば、LIXILさんの「カーポートSC」が原点かつ頂点。
そこに2023年に割って入ったのが、三協アルミさんの「F2(エフツー)」でした。
そして2社の争いに新たに参戦するのが、YKK APさんの「プレーンルーフ」です。
発売時期は
- 1台用が2024年11月
- 2台用が2025年2月
- 3台用が2025年4月
これから三つ巴の戦いが始まるんですよ。私はもう、ワクワクしてます。
今回は、9月に東京ビッグサイトで開かれたYKK APさんのフェアの取材を基に、次の内容を解説します。
3社の商品を見比べるだけでも、カーポート好きの私には熱すぎる展開ですが、ここは落ち着いて解説しますので、ぜひ最後まで読んでください!
カーポートが好きすぎる元エクステリア商社マン
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プレーンルーフのここがすごい!特徴とメリット
「プレーン(plain)」は飾り気のない、無垢といった意味、「ルーフ(roof)」は屋根ですね。
つまり、プレーンルーフという名前は、シンプルで馴染みやすいカーポートという想いを込めてつけられました。
ここでは、他社のアルミ屋根カーポートと比較したプレーンルーフの特徴やメリットを紹介します。
私が驚いた順番に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.柱が角にあって邪魔にならない!
まず注目したのは、柱の位置です。
後方からプレーンルーフを撮影した上の写真を見てください。
これは2台用ですが、柱が屋根の角に接続されています。
一般的なカーポートの柱は、中央に2本あります。
プレーンルーフの後ろ柱は、角にあります。
柱が角にあれば、乗り降りの際にまず邪魔になりません。このタイプは私が知ってる中では、四国化成さんのフェアポートぐらいです。
ちなみに、角にしか置けないわけではなく、通常位置でも対応可能です。
生活動線や敷地の条件によっては、柱が角にない方がいいケースもありますからね。
柱の位置を選べるのは大きなメリット。こうした心配りも、目の付け所がYKKAPです!
ちなみに前方の柱は、屋根の先から1mぐらい後ろ、普通の場所にあります。
柱が幅10cmで奥行き12.5cmで細めなのもイケてるポイントです。
2.建物を引き立てるシンプルなデザインが美しい!
そしてすばらしいのは、建物になじむプレーンルーフのデザインです。
建物よりカーポートが目立っていると、バランスがおかしく見えます。
プレーンルーフは、全体の風景にとけ込むノイズレスデザインが追求されました。
たとえば、2台用と3台用には、勾配が前後についています。
雨水を流すための屋根の傾きが、左右ではなく前後なので、正面からはキレイな水平に見えるんです。
3.屋根と柱の接続がすっきり!
他社のカーポートと違うポイントとして、柱の接続方法もあります。
通常のカーポートは屋根の外側、端っこに柱がつきます。
ところが2台用のプレーンルーフの柱は、屋根の下から差し込むイメージです。
これによってスッキリした印象を演出できます。
しかも、屋根が柱より外に出ているので、敷地ギリギリまで覆えるのもポイントです。
他社の柱は、15~20cmぐらいと太めサイズで、しかも屋根の端に柱がつくため敷地の端までは覆えません。
4.おしゃれなカラーが8色もある!
さらに驚くべきは、カラーの種類です。
今回、新色が5色加わって合計8色から選べます。
8色は多いんじゃないかとも思いましたが、それぞれがとってもおしゃれ。選びがいがありますよ。
プラチナステン
プラチナステンは、YKK APさんに以前からあるオーソドックスな色です。
若干シャンパンゴールドっぽくもあり、傷や汚れが目立ちにくくなっています。
シルバー系(ピュアシルバー、マットシルバー)
シルバー系には、ピュアシルバーとマットシルバーの2色があります。
ピュアシルバーはYKK APさんの代表的なカラーで、光沢のある金属のスタイリッシュさが美しいです。
そしてマットシルバーは、同じシルバー系でも表面をブラスト加工したカラー。アルミの光沢を抑えた落ち着いた質感が魅力的です。
果物のナシの表面をイメージしてください。金属でありながらも柔らかな印象を出せるので、無垢素材の外壁材や塗り材を使っている家によく似合います。
ブラック
YKK APさんの黒色には、もともとカームブラックという色があります。
しかし、今回のプレーンルーフで採用されたのは、「ブラック」です。
「カームブラックもブラックも同じ黒では…」と思いましたか?
実はけっこう違います。
カームブラックは、日光が当たると若干褐色がかり、焦げ茶みたいな赤みが出ます。
エンボス調(サンドベージュ、ディープグレイ)
木目調でもなくアルミ色でもないエンボス調で新しく出た色が、ディープグレイとサンドベージュです。
ディープグレイはちょっと濃いめのグレー。アルファードなどの高級車をイメージしてください。
左がディープグレイ、右の写真がサンドベージュ、いわゆるアースカラーのくすみ系の色になります。
サンドベージュは、吹き付け塗装のイメージで表面に凹凸をつけています。
光沢のない質感があって、アルミの金属的な印象を柔らかくしてくれますね。
暗くはないけど明る過ぎもしない、そんな落ち着いた色です。
木調色(ナチュラルオーク、ドライチーク)
木調色では、ナチュラルオークとドライチークが採用されました。
玄関ドアでは採用されていた色ですが、YKK APさんのエクステリアとしては初登場の人気色です。
ナチュラルオークは、落ち着いた温かみがいいですね~。
軒天やカーポートの天井を合わせると、統一感が出てカッコいい!
ドライチークは、本物の木材と見間違えるような質感です。
門扉や玄関ドアとトータルコーディネートすると、美しく見えそうですね。
屋根材の幅は1枚あたり20cmです。
この20cm幅の木目の板が天井に大判で入ると、スタイリッシュとは逆に重厚感が出てしまいます。
それはプレーンルーフのコンセプトには合いません。
なので今回、3分割するようにラインが入っています。
YKK APさんは木目調を再現するために、わざわざ木目調専用の屋根材を作ったそう。
プレーンルーフにかける本気度がビンビン伝わってきます。
5.コーキングレスで雨漏りリスクが減る!
プレーンルーフは、コーキングを一切しなくてよいので、施工がラクです。
YKK APさんではいまやコーキングレスが当たり前になってます。
施工の精度が上がるし、雨漏りのリスクも減ります。
職人さんにとって工事しやすい商品ってのは、実は大事なことなんですよ!
プレーンルーフのここは微妙 !?
次に、プレーンルーフのデメリットに切り込みます!
まず、アルミ屋根のカーポートならではのデメリットがあります。
太陽光を通さないために暗くなってしまうんです。
そして、お値段。一般的なポリカーボネートのカーポートに比べて3、4倍は高いです。
アルミを使ったスタイリッシュが売りのカーポートでは、仕方ないんですけどね。
2台用プレーンルーフには、他にもすこし気になる点がありました。
1つは、柱を移動させる自由度が少ないこと。横方向には動かせないし、前後もそれほど余裕はありません。
そして、カーポートの屋根を支える梁を延ばせないことです。
カーポートを設置するとき、使えるスペースを増やしたり、駐車しやすくしたりするために梁を延ばしたいケースがあります。
ただ、横連結のユニット販売の予定はあるとのこと。
2台用を横並びにして4台用にしても、中の柱は1本化できるそうなので、柔軟に使えそうです。
スタイリッシュ系カーポートを比較!
プレーンルーフのすごさはご理解いただけたでしょうか。
ここからは、LIXILさんのカーポートSCと、三協アルミさんのF2を含めたスタイリッシュ系カーポートの比較を行います。
カーポートSCとF2について紹介した記事もありますので、よろしければこちらも参考にしてください。
≫圧倒的デザイン「カーポートSC」のココがすごい!プロの目線で徹底解説!
≫2台用以上はカーポートSCより、F2をおすすめする3つの理由!【コスパ&デザイン】
1台用の価格はプレーンルーフが最安!
1台用の実売想定価格は、プレーンルーフが最安の40万円になります。
これは、庭ファンの仕入れ価格を基に算出した工事費、消費税込みの価格です。
カタログ価格が低い分、カーポートSCやF2より安くなりました。
さらに、屋根のサイズにも強調したいポイントがあります。
カーポートSCの奥行きは、5mもしくは5.7mの2種類なのに対し、プレーンルーフはその中間の5.4mサイズも設定されています。
2台用のプレーンルーフは、若干高めの可能性あり
2台用のプレーンルーフは2025年2月発売で、まだ価格が発表されていません。
開発担当の方に聞いたところ、カタログの価格は150万円前後ということで、カーポートSCやF2を上回る可能性が高いです。
ただし、まだ調整中とのことなので、暫定価格として参考程度にしてください。
3台用プレーンルーフの価格は、ライバルの前後5%以内か
3台用のプレーンルーフは2025年4月発売予定。こちらもまだ情報がありません。
2台用のお値段を踏まえるとそんなに安くはならなさそうですが、さてどうなるか。
ライバルのカーポートSCは191.4万円、F2は188.4万円です。
プレーンルーフはこの価格のプラスマイナス5%ぐらいの幅で収まるんじゃないかなって予想しています。発表を待ちましょう。
スタイリッシュ系カーポートを買うならどれを選ぶ?
ここまでの情報を踏まえて、実際これから買うならどれがいいのか。庭ファンの結論をお伝えします!
1台用はプレーンルーフに軍配!
1台用は、YKK APさんのプレーンルーフに軍配を上げます!
価格もサイズのバリエーションも、先行するカーポートSCをだいぶ意識したなって感じがします。
デザインについては、カーポートSCとプレーンルーフはかなり似ています。
であれば、安いうえにカラーが豊富で、サイズも多く、コーキングレスで雨漏りリスクが低いプレーンルーフを選ぶのがベストです!
2台用は若干安いF2をおすすめ
2台用については、プレーンルーフの価格が確定するまで悩ましいですが、三協アルミさんのF2をおすすめします。
F2はプレーンルーフと同じように、屋根の傾きを左右ではなく前後につけたのが特徴です。
水平ラインの美しさで、プレーンルーフとF2に1票入れたい!
そのうえで、現状の実売想定価格の安さなどからF2を推します。
3台用は柱の数が少ないF2が優勢
3台用もプレーンルーフの価格が確定するまで非常に悩ましいところです。
ただ、柱の数に注目して、F2をおすすめします!
F2は3台用でも、柱が左右2本ずつの計4本だけ。
普通は左右3本ずつの計6本。柱が少ないと乗り降りしやすいです。
こういった使いやすさや価格を考慮すると、現時点では三協アルミさんのF2に軍配が上がります。
カーポート戦国時代!プレーンルーフが逆転か?
今回は、YKK APさんが発売するプレーンルーフを中心に解説しました。
LIXILさんのカーポートSC1強だったアルミ製のスタイリッシュカーポート市場に、昨年から今年にかけて強敵が参入してきました。
まさにカーポート界の天下分け目の戦いです。
商品力や物流網の強さでLIXILさんが王者を維持し続けるのか。
三協アルミさんやYKK APさんが新商品で逆転を果たすのか。
外構大好き人間の庭ファンとしては、お客さまがどういった選択をするのか、本当に楽しみでなりません。