砂利からコンクリートにリフォームしたい!
家の敷地に砂利を敷いたら、思ったより邪魔…。雑草は生えるし、意外と飛び散るし、歩くとうるさい! 安いから砂利にしたけど、やっぱりコンクリートがよかったかな。今からでもコンクリートにできますか? どうやって、何円ぐらいでできます?
「砂利からコンクリートにするのに、いくらかかりますか?」
この質問、実は外構のリフォームで一番多く寄せられるものです。
新築を建てたときはお金がなくて砂利で済ませていたけど、やっぱりコンクリートにしたい、というケースですね。
砂利からコンクリートに変える工事費用の目安は、1平米8,000円~です。
ただ、工夫次第でもっと安くできる可能性があります!
そこで今回は
- 砂利からコンクリートにするための費用
- 今敷いてある砂利の処分方法
- 賢く業者さんに依頼してコストカットする方法
を紹介します!
外構のプロで、駐車場リフォーム経験も豊富です!
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砂利をコンクリートにする費用は1平米8,000円~
砂利からコンクリートにする費用は、1平米あたり8,000円~です。
ただしコンクリートを敷く場所によって、多少予算も変動します。
1平米8,000円~|犬走りや勝手口側など
まず、犬走りや勝手口など、人しか歩かない場所の例です。
この場合、上に車が乗らないので、コンクリートの強度は正直そこまでは必要ありません。
必要なコンクリートの厚さは約6~8cmなので、1平米あたり8,000円で工事できます。
端っことか、マスの部分だけ割れ・欠けのリスクがあるので厚めの10cmにする場合はあります。
1平米1万円~|車が乗っかる駐車場
一方、駐車場のように車が乗る場所は、最低でも10cmの厚みが必須です。
そして流し込むコンクリートの量が増える分、予算もちょっとアップ。
目安として、1平米あたり1万円~と考えておいてください。
砂利からコンクリートにする手順
「できればもうちょっと安く、砂利からコンクリートにしたい…」
そう思った方はまず、砂利からコンクリートにする工事の内容を知ってください。
そのあとに、どの費用をどうやって安くするのか?を紹介しますね。
砂利からコンクリートにする場合、以下の手順で進めます。
- 前準備
- 下地作り
- 型枠の設置
- 流し込み
- 仕上げ
1.前準備:砂利を取り除いて地面を平らにする
最初に、今敷かれている砂利を全部取り除きます。
ぶっちゃけこれ、本当に余計な工程でしてね…
砂利の撤去費に加えて、撤去した砂利の処分費もかかります。
費用としては、1平米あたり2,000~3,000円ぐらい。
砂利の撤去が必要になるぶん、全体の工事期間が少し伸びます。
で、工事の期間が延びるということは職人さんの人件費も増えるんです。
正直、この砂利の撤去費用はかなりもったいない出費ですね。
もしこれから砂利を敷こうとしている方がいたら、砂利は避けた方が良いですよ!
避けたほうが良い理由は以下の記事で紹介しているので、よかったら読んでみてください!
2.下地作り:排水の向きを計算、掘削、高さの調整
続いて、コンクリートを打つための下地を作っていきます。
ここでは、
- 水盛(雨水の排水の方向を考える)
- 掘削(地面の土を削って高さを調整する)
- 転圧処理(砂利を踏み固める)
といった作業を行います。
下地作りをする理由
砂利を敷いていたときは、雨が降っても地面に吸収されていたんです。
でもコンクリート工事をするなら、排水する先を考えなきゃいけないんですね。
もし排水口がない場合、溝や暗渠排水(あんきょはいすい)と呼ばれる排水設備を入れますが、この排水設備を設置するのも、そこそこ大変です。
そしてコンクリートを打つためには、砕石層とコンクリート層をそれぞれ10cm、掘り下げなきゃいけません。
ただ、掘削したままだと表面はがふわふわしている状態。
なので砕石(砂利)を入れて踏み固めて、浮かないように固定をします。
ちなみに、掘削すると土がめちゃくちゃたくさん出ます…。
3.型枠の設置:コンクリートを流し込む枠を置く
掘削が終わった段階で、型枠を設置します。これは、固まる前のコンクリートが流れ出ないようにせき止めて固める箱(枠)が必要なためです。
また、コンクリートを大きな1枚にすると、熱で膨張・伸縮してしまいます。
そのときに割れ・欠けが発生することがあるので、だいたい3mおきに切り込みを入れます。
目地にも種類がいくつかありますが、「伸縮目地」が絶対おすすめ!
予算はちょっとかかりますが、見た目がすっきりしますし、お手入れも簡単です。
こんな感じで目地に砂利を入れる場合もあるんですが、私はあまりおすすめしません。
4.流し込み:生コンクリートを型枠に流し込む
続いて、先ほど設置した型枠に生コンクリートを流し込んでいきます。
車が乗る場合は、最低10cm以上。
人が乗るだけの場合は、8cm前後の厚さになるように流し込みます。
のんびりやっているとコンクリートが乾いてしまうので、ここはスピード勝負!
5.仕上げ:コンクリート表面を平らに整える
生コンクリートを流し込み終わったら、表面をならしていきます。
コンクリートの仕上げ方法もいくつかありますが、一般的なのは「金ゴテ仕上げ」ですね。
「刷毛引き仕上げ」もおすすめですね。
ザラザラした質感なので、滑り止めになりますよ。
仕上げをしてから1週間から10日ほど養生期間をおいたら、完成です!
この期間が終わったら、車が乗っても大丈夫です。
いま敷いてある砂利の処分方法
ところで、砂利からコンクリートにする工事で厄介なのが、砂利の処分ですね。
砂利からコンクリートにする手順のところでも紹介した通り、これが一番の難問なんですよね。
でも、砂利は取り除いてからコンクリートを流し込まないと仕上がりがデコボコになってしまうので、やらないわけにもいかないんですよ。
絶対言われるのが「今ある砂利を使えばいいじゃない」
砂利のことを話すと、こうやって言う方も多いんですよね。
確かに、今敷いてある砂利も使えないことはないんですよ。
ただ、今の状態では使えなくて、「砂利と土」の分別をする手間がかかります。
だからもったいなく感じるかもしれませんが、砂利は撤去して廃棄するのが一番安上がり。
新しく持ってきたほうが量も計算できるし、品質管理もできているので良いんです。
今ある砂利を転圧してコンクリートにできる?
この質問もよくいただきますね。
砂利をギュッと固めて、コンクリートの下の砕石層にしちゃうパターンです。
砕石層は、地面とコンクリートの間の部分でしたね。
これは正直、できないことはないです!
ただ砂利を転圧すると、駐車場の高さが道路から5~10cm上がるんですよね。
車を乗り入れるときに結構段差が邪魔になりますし、普通に歩くときもちょっと危険です。
また、砂利のときは気になっていなかった排水の問題が出てくる可能性もあるので、そのチェックも必要。
でもプロに工事を依頼すれば、現場見積りのときにチェックしてくれるので、心配はありません。
砂利を使ってコンクリートを手作りする?
「思い切って、コンクリートそのものを作っちゃえば?」と考える方もいるはず。
確かに、コンクリートの成分は、
- セメント
- 砂
- 砂利
- 水
の4つだけ。
ホームセンターでセメントと砂を買って、水は自宅の水道、砂利は今あるものを使って作るのもできなくはないです。
ただ、DIYや自力での施工はかなり大変。
「まぜ太郎」という材料を混ぜる機械があれば、コンクリート作りは楽っちゃ楽です。
まぜ太郎は、1台あたり3万円前後で購入できます。
でもこれ、その後に一般家庭で使う機会なんて全然ないですよ。
しかも、生コンクリート工場からコンクリートを買った方が断然安いです。
たとえば大阪広域生コンクリート共同組合さんから生コンクリートを買う場合、ざっくり予算は以下の通り。
- 1立米(約10平米分)約3万円~
- 2立米(約20平米分)約5.8万円~
- 3立米(約30平米分)約8.4万円~
※価格、車両通行・時間指定など諸条件アリ。回送費・税込
この値段を見たら、「まぜ太郎」や足りない材料を買って自分で練って…が、いかに割高かわかりますよね。
コンクリートだけ買ってDIYで打っちゃえば?
「じゃあ、コンクリートを買って工事はDIYでやっちゃえば!?」…と考える方もいますよね。
繰り返しになりますが、土間コンのDIYは…本当に!絶対に!おすすめしません!
理由は、コンクリートを打つ工事は、かなり一発勝負だからです。
プロの職人さんたちでさえ、時間との戦い。
「休憩する間もない!」ぐらいのスピード感で進める工事なんですよ。
過去に自力でコンクリートを打ったことがある方ならまだ良いのですが…
「初めてやります!」という方、悪いことは言わないのでやめておきましょう。
コンクリートって生ものですし、初めての方が自力でやるのは難易度が高すぎです。
あと、撤去した砂利を処分する場所のアテがない人が大半です。
職人さんでさえ数人がかりでやることですから、素人はそりゃあ大変ですよ。
賢く業者さんに依頼してコストカットするコツ
正直、砂利からコンクリートにする工事の費用を安くするのはなかなか難しいもの…。
ですが、これから紹介する方法を試せば、少しお安くできる可能性があります!
同じ作業内容で複数の業者さんから見積もりを取る
まずは、とにかく複数の業者さんから見積もりを取ること!
コンクリートを打つ工事の費用は、業者さんによって全然違います。
「A社は6,500円/平米、B社は8,000円/平米」なんてこともザラ。
面積によっては、数十万円の差になることもあるんです。
なぜ費用が変わってくるかと言うと、業者さんによって
- 持っている機材
- 素材の仕入れルート
- 工事をする職人さんの人数
- 現場までの交通費
などなどが違うからです。
こういった、材料費以外の経費はなるべく削減したいところ。
ですから、
- 交通費がかかる遠方の業者さんより、近所の業者さん
- 機材を持っていない業者さんより、たくさん持っている業者さん
といったように、なるべくお安くできる業者さんを探すことをおすすめします。
2台分の駐車場を砂利からコンクリートにする工事の費用を比較
実際にどれくらい価格の差が出るのか、先ほどの例をもとに計算してみましょうか。
見積りを取ったらA社は6,500円/平米、B社は8,000円/平米だったとします。
たとえば中型車1台を駐車するために必要なスペースは、11.5平米ぐらい。
2台停めたい場合は、その倍のスペースが必要です。
このケースでそれぞれの会社に頼んだ場合の費用を比べると、
- A社:6,500円/平米×11.5×2=14万9,500円
- B社:8,000円/平米×11.5×2=18万4,000円
と、なんと約35,000円の差があることが分かります!
大型車を停めたい場合は、最低でも15平米は必要。
なので、中型車1台と大型車1台を停めたい場合は、30平米は欲しいですよね。
そうなると、
- A社:6,500円/平米×15×2=19万5,000円
- B社:8,000円/平米×15×2=24万円
といった感じで、45,000円も差が出ます。
外構工事は「安かろう、悪かろう」ではない
「費用が安い業者さんは、クオリティ面に不安があるのでは?」と思う方もいるかもしれません。
が、外構業者においては、金額が安い=仕事の質が低い、ではありません!
金額の差は、あくまでも労力の差によるもの。
むしろ、コンクリート工事が得意な業者さんほど安い傾向にあります。
「金額が高いほうが、ちゃんとしてそうだし…」という理由で高い方を選ぶ必要はないんです!
オワコンなど安いコンクリートも検討に
もしくは、使うコンクリートの種類を変えて材料費を抑える方法もアリです。
庭ファンのおすすめは、ずばり「オワコン」!
今の砂利を撤去せず転圧して、その上からオワコンを塗り付けるんです。
オワコンは水を吸う性質を持つコンクリートで、打つとつぶつぶした質感が残ります。
土間コンのように表面をツルツルにはできず、見た目はやや劣りますね。
でももともと砂利だった場所をコンクリートにするなら、そんなに気になりませんよね?
そしてオワコンは水を吸う性質があるので、排水の心配もナシ。
雑草対策にもなるので、「駐車場を綺麗に保ちたい」という方にぴったりです。
生コンクリートに比べるとオワコンの乾くスピードはやや遅いので、DIYもしやすいです。
オワコンについては、こちらの記事でも詳しく紹介していますよー。
≫新素材コンクリート「オワコン」が安くて優秀!進化コンクリートを知らずに発注しないで
まとめ:砂利からコンクリートにするなら見積り必須!
砂利からコンクリートにする工事の費用や、少しでも安く工事をする方法を紹介しました。
今回のような工事に限らず、コンクリートを打つ工事は基本、一発勝負!
「費用を安くしたいから」という気持ちで素人がDIYをすると、かえって高くつくことがあります。
少しでも費用を安くしたいなら、複数の業者さんから見積もりを取るのがおすすめです。
作業内容は同じでも、業者さんによって機材や交通費が違うので、工事の単価も全然違います。
複数社のプランで検討すれば、よりお安く砂利からコンクリートにする工事ができますよ!
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