サンルームで後悔したくないなら必見!
サンルームの相談は、安定的に多いですね。
- 洗濯物干しスペースをサンルームにしたい
- 我が家に取り付けできるのか、予算も含めて相談したい
こんなご相談をいただくことが、よくあります。
今回は、私がサンルームに不向きな現場に出会ったエピソードをご紹介します。
代替案を提案しつつ、ハウスメーカー保証を活かし、最小限のコストで希望を実現するために悩み抜いた話です。
- サンルームを否定したのに「サンルームがほしい」と言われたとき
- 何がダメで、何に予算がかかるのかを解説
- メーカー・サイズ・窓部分・オプションなどの選び方のコツを紹介
最後に、商品別×サイズ別の価格をご紹介します。
サンルーム選びに後悔したくない!という方向けにまとめているので、ぜひ参考にしてください。
外構のプロが、後悔しないサンルーム選びを解説します
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この家…サンルームがアカン現場や
「サンルームがほしい!」と依頼を受けて訪問すると、そこは一条工務店さんのおうちでした。
一条工務店さんのお住まいはタイル外壁が非常に有名です。
が、実はタイル外壁は、サンルームを取り付けるのに3つのリスクがあるんです。
- 外壁に穴をあけると、一条工務店さんのメーカー保証がなくなってしまう
- サンルームを固定するボルトを打ち込むとタイルが割れるリスクがある
- うまく設置できたとしても、タイルとタイルの隙間から雨が侵入してしまう
なので、当初私はサンルームはおすすめしませんでした。
サンルームを後悔させるより諦めてもらおう
サンルーム以外の代わりとなるプランとして、テラス屋根+ウッドデッキをご提案。
- 外壁をいじらないのでハウスメーカーの保証をつけたままで取付可能
- 費用は、サンルームの半額程度(約20万円程度)
この提案による使い方がお客様にとってもメリットが大きいと考えました。
しかし、お客様からは「イメージと違うので、やはりサンルームがいい!」との回答。
- お客様の第一の要望は、雨に濡れないこと
- 10年前に建てたため保証がまだ残っている。この保証は残したい
一条工務店で工事してもらえば、保証は残ります。が、価格は200万円近くになります。
サンルーム相場は、約30~50万円前後。つまり相場の4~5倍もかかってしまいます。
コスト最優先ではないものの、そこまでの金額は出せないというお話でした。
雨に濡れたくなければスクリーンをつける?
次なるプランとして、テラス屋根にスクリーンをつけてはどうかとご提案。
上の画像は、実際にお客様へ見せたものです。
こうすれば、外壁を守りつつ、雨の吹き込み予防ができます。天気も気にせず済みますよね。
しかし、お客様からは「イメージと違う、眺望が悪い」と一蹴…。
(実際はもっとオブラートに包んだ良い方をされてます!)
- ハウスメーカーの保証は絶対に切らしたくない
- でも、200万円は出せないので、ハウスメーカーに工事依頼はできない
- さらに、雨にぬれずに洗濯物を干せるスペースが欲しい
保証は死守しつつ、サンルームを取り付けるのがお客様の声(理想)でした。
最終手段、独立仕様!コレで後悔はないはず
最終プランとして、独立仕様を提案しました。
地面に柱を立て、そこにサンルームを取り付ける方式です。
柱を建物の柱に固定せず設置ができます。
今回は、外壁にも固定せず、ハウスメーカーの保証を生かしたまま取り付けします。
住宅の外壁とサンルームには隙間が生まれがち。ですが、コーキング(ゴムみたいなもの)で処理をすれば、外壁にビスを打ち込むことなく設置ができます。
独立仕様にすると、商品+工事費で相場価格に約20〜30万円加算されます。
残りの保証期間と天秤にかけて、どちらが良いか?
お客様にはよく検討していただき、最終的に「独立仕様」に決まりました。
サンルームに決めたら商品のグレードを選択
サンルーム商品は、コスパ優先/デザイン性重視で、価格が大きく変わります。
- コスパ優先の相場価格:約60~70万円
- デザイン重視の相場価格:約100~200万円
(そのうち約20万円は、独立仕様のオプション加算になります。)
デザイン重視の方が、価格帯がグンと上がります。
今回のお客様は、コスパ優先・サイズは約3畳の広さをご希望でした。
後悔しないために、どのサンルームメーカーがいい?
屋根材や床材といった素材には、多少の違いがありますが、メーカーで大きな差はありません。
メーカー内で、商品にグレードがさまざまあるイメージですね。
打合せ前にショールームで現物確認いただくのをおすすめします。
質の差を確かめるというより、実物イメージを掴むのが目的です。
「思ってたより狭い、暑い…」など、実際に入って気になったこと&感じたこと&感想が大切です。
後悔しないためにはサイズをイメージすべし
次に商品・グレードが決まったら、商品のサイズを決めます。
私は、いつも以下のようにお客様に説明しています。
- サンルームの用途から、最適な大きさを考えてください
例:物干し目的か、洗濯物の量はどの程度か、家族構成や敷地形状から考えるとどうか
- 今ある部屋をベースに理想的な広さをイメージしてください
例:脱衣所くらいなのか、寝室の半分くらいなのか
なお、お庭の動線を確保したうえでの広さで考えてください。
サンルームに集中しすぎて、お庭の導線をつぶしてしまうケースもあるため要注意!
窓の部分とガラスは自由に決められる
サンルームのサイズが決まったら、屋根・床・正面・左右側面を決めていきます。
屋根材は、一番明るいポリカを取り入れるのがおすすめです。
熱線吸収タイプなどアップグレード商品もありますが、どうしても暗くなったり、真冬は太陽光を遮蔽しすぎて寒い…。そんな傾向があるため、一番明るい色がいいです。
床材は、好みで選んでいただいて大丈夫です。快適に感じるものを選びましょう。
一番安い塩ビの床で、性能も強度も十分満足できます。
窓部分には、以下の選択肢があり、種類によって値段が変動します。
<安い>
- フィックス窓(はめ殺し窓)
- 腰窓
- 掃き出し窓
<超えられない壁>
- ドア
<もっと超えられない壁>
- 折れ戸
<高い>
下にいくほど価格が上がります。
特に、ドアだと+約10万円、折れ戸だと+約50~60万円かかるので採用には慎重に!
ちなみに、折れ戸は故障しやすく、あまりおすすめしません…!
予算優先なら、フィックス窓~掃き出し窓で完結するのがいいですよ。
また、一部のガラスを型ガラス(=不透明な目隠しガラス)に変更するのもおすすめです。
正面は透明、お隣さんから見えるサイドは不透明、など場所によって変えると便利です。
無料で変更できる=業者にとって利益は無いので、あえて提案されないケースも多いです。
ガラスの種類が増えると、説明手間、手配ミス、設置ミスのリスクも増えますしね。
オプションは竿掛けと網戸のみ検討すべし
オプションについても検討してください。
定番のオプションは、物干し竿掛けと網戸。便利かつ採用率も高いです。
他にも、以下のようなオプションがありますが、あえて選択しなくてもよいと思います。
- 日射取得のための透明な屋根材 →汚れが目立ちやすく、目隠し効果も無くなる
- 階段やステップ →土足で昇り降りしないため、必然的に利用されにくくなる
【面白い事例】物干し竿が低い位置もありかもよ?
今回のお客様からのオーダーで、物干し竿の高さを140cmに取り付けました。
かなり低いので、サンルームが使用しづらくなるのでは…、と正直ためらいました…。
これまでお客様は、物干し竿が高すぎて洗濯物を乾かすのが大変だったそうです。
ですが低くすると、雨で濡れちゃうことを心配して、ずっと我慢していたらしく。
今回は、思い切って低く設置しました。
そして、物干し竿を140cmという低い位置にしたことで以下のようないい影響がありました。
- 腕を持ち上げて干す必要がない →使い勝手が良くなった
- 洗濯物の位置が低くなった →光が差し込みやすくなり、部屋が明るくなった
勉強になりました!
今回の事例では、「あっちのほうが良かったのに…」という後悔はさせないことを最優先に、商品の提案をしました。
結果的に、要望通りメーカー保証も残しつつ、サンルーム+独立仕様で取り付け、約80万円に抑えられました。
打合せには時間がかかりましたが、全部の選択肢を試して「後悔のない選択をできた」とお客様にも仰っていただきました。
各メーカーのサンルームの相場価格をご紹介
今回のお客様にご紹介したサンルーム商品をはじめ、いくつかの商品の特徴や価格をご紹介します。
LIXIL サニージュ
リクシルさんの、いわゆる定番のサンルームです。ガーデンルームとも呼びます。
安い価格帯で、機能面を優先した充実したタイプです。
https://www.lixil.co.jp/lineup/gardenspace/sunnyge/
LIXIL ガーデンルームGF
さっきのサニージュに比べると高級感をUPさせたタイプです。
木目調やビス穴隠し、雨樋が見えにくいなど、おしゃれな設計が特徴です。
DIYで加工してもよい部分があるなどフレキシブルさが魅力ですね。
https://www.lixil.co.jp/lineup/gardenspace/garden_room_gf/
LIXIL ジーマ
見ての通り、ゴージャスさがウリのお高めな商品です。
機能面は、特別さはありません。他のサンルーム・ガーデンルームと同様です。
雨音が小さくなるように屋根構造が違ったり、オプションが豊富だったり、機能面で差があります。
ただし、積雪対応や風圧強度などの強度面は大差ありません。
YKKAP ソラリア囲い
YKK APさんの安い価格帯で、かつ機能面を優先した充実タイプです。
同じ名前でテラス屋根の「ソラリア屋根」という商品もあります。
他社よりも、無骨でフレーム部分が太いのが特徴です。
同グレード帯で比較すると、サニージュのYKK AP版になります。
個人的に私がYKKAPさん推しの理由は、「ソラリアだけ柱の太さが75mmだから」です。
他社さんのサンルームの柱は、70mmです。たった5mmですが、違いがあります。
私は、柱の太さの差が製品に対しての強度の考え方の差に出てると感じているので、実際の堅牢さをみてもYKKAPさんのサンルームのほうがずっしり、しっかりしてます。
なので、「価格が同じなら、YKKAP推し」です。
若干、無骨な感じにも見えますが、それも安心材料です。
YKKAP アウタールーフ
YKKAPさんの高級サンルームになります。
正面はパネル式です。ガラス張りにするか何もつけないか、他のデザインをいれるかを選べ、窓にはできない部分になります。
スタイリッシュさがウリの商品です。
が、水切りの部分など融通が利かない部分があり、現場で使えないんです…。
三協アルミ 晴れもようwith
三協アルミさんの安い価格帯のサンルームです。
こちらも、必要な性能は十分、兼ね備えてます。
サニージュの三協アルミ社版になります。
三協アルミ ハピーナリラ
三協アルミさんの高級サンルームです。
こちらを検討するなら、オプションは必見です。
変わった物干しのオプションがあったり、ペット用のオプションが充実していたりと珍しい商品です。
性能面では、特筆すべき大きな差はありません。
三協アルミ社公式サイト「ハピーナリラ」
以下の記事で、さらに詳しくメーカー商品や予算を紹介をしています。参考にしてみてください!
≫おしゃれなサンルーム10商品!後付けのメリット・デメリットや費用を解説
サンルームの割引率で検討すると後悔しない
サンルームは高額商品になるので、割引率の高さや実績で業者さんを選ぶのがおすすめです。
ただ、最初から1社だけで検討を詰めていくのは、非常にリスクが高いです。
たとえば、その1社が要望をうまく汲み取れなかったとしたら、いつまでも最適な提案は上がってきませんよね。
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よく聞く話ですが、業者さん探しに億劫になってしまって、商品選びに疲れてしまって・・・結局、何をしたかったか見失ったりしませんか?
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