アスファルトは安い/コンクリートの方が安い
「こないだ初めて見積書をもらいました。平米単価が載っているけれど、コレ相場通りの価格なんでしょうか? 初めての経験なので、ぼったくられていないか心配です」
駐車場の舗装をする際、100人中99人がコンクリートを選びます。
でも本当にそれが正解でしょうか?
駐車場の舗装費用って、けっこういい値段がします。
それに、施工後のやり直しも結構難しいもの。
「あれ…、アスファルトが気に入らない。じゃあコンクリートでやり直そう!」なんて、簡にできません。
そこで今回は、
- 「少しでも価格を抑えたい」
- 「安くなるならコンクリート以外でも良い」
という方に向けて、以下の4点を徹底的に解説しますね!
- コンクリート、アスファルトの適正価格
- コンクリート、アスファルトの違い
- 戸建住宅でアスファルトが採用されない理由
- で、結局どっちがいいの?
舗装工事は高額で一生に1回買うか、買わないかの商品です。
知らないのは当たり前なので、正しい情報を仕入れて自分にマッチした舗装を選んでください。
私なら…採用する…という結論もお伝えします。
元エクステリア商社マン!駐車場作りのプロです
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【車の台数別】アスファルトとコンクリートの適正価格
まず、費用面の比較です。
よく採用される土間コンクリートと、身近なアスファルトについて、広さ別に見てみます。
1~2台分の駐車場の場合は価格差が小さい
駐車場1台用スペースは約15平米、30平米だと2台分の駐車場になります。
そうなると価格差はこうなります。
- コンクリート:11,000~12,000円/平米
- アスファルト:9,000~10,000円/平米
正直、1~2台分の駐車場の場合はそれほど価格差がありませんね。
3~4台分の駐車場の場合はアスファルトが安くなる
続いて、3~4台停める駐車場の例を考えましょう。
3~4台停めたい場合は、約50平米の駐車場が必要です。
この場合、アスファルトとコンクリートの価格は以下のとおり。
- コンクリート:9,000~9,500円/平米
- アスファルト:6,000~8,000円/平米
どちらも、1平米あたりの単価は安くなります。
ただし駐車場そのものの面積が広くなるので、トータルの費用はどちらも高めになりますね。
100平米を超えるとアスファルトの一人勝ち状態
一般の戸建て住宅では少ないかもしれませんが、100平米を超えるとぐっと価格差が大きくなります。
- コンクリート:8,500~9,000円/平米
- アスファルト:5,000~6,000円/平米
コンクリートもアスファルトも、施工するためにある程度地面を掘る必要があります。
でもアスファルトは掘る地面の深さをそれほど必要としないので、施工費も安く抑えられるんですね。
そして施工費が安い分、敷く面積が広くなっても比較的安価で済むんです。
結論:面積が広いならアスファルトを選べ!
ここまでお伝えしてきた内容を表にまとめると、こんな感じです!
駐車場の面積 | 土間コンクリートの単価 | アスファルトの単価 |
~30平米 | 11,000~12,000円 | 9,000~10,000円 |
50~100平米 | 9,000~9,500円 |
6,000~8,000円 |
100平米~ | 8,500~9,000円 | 5,000~6,000円 |
面積がある程度広い場合、1平米あたりで比較するとアスファルトが圧倒的に有利です。
目安として、駐車場が50平米あるならアスファルトはだいぶ有利になりますね。
ただし、50平米以下ならそこまでメリットを感じないかもしれません。
50平米は、4台分の駐車スペースが取れるくらいの大きさ。
もし自宅に1~2台しか停めないなら、コンクリートを選ぶのもナシではありません。
2台分の駐車場をコンクリートにする費用について実例を紹介しているページがあります。
まさに、2台用の費用を調べているという人はこちらも参考にどうぞ。
≫駐車場のコンクリート費用の相場は?【2台分工事の実例とナマの感想】
コンクリートとアスファルトの違いを解説!
コンクリートとアスファルトの違いは、価格だけではありません。
一見よく似ていますが、実は機能面にさまざまな違いがあるんです。
一言で言い表すと、
「高くて丈夫なコンクリ、安くて耐久年数が短いアスファルト」
という感じで、真逆です。
コンクリートは頑丈でキレイだけどお金も時間もかかる
まず、コンクリートの特徴を見ていきましょう。
表面ツルツルでめちゃくちゃ頑丈
コンクリートは無機物で出来ており、表面はツルツル。
色も銀・白・グレー系と明るめで、見た目も性質も陶器やガラスに近いです。
駐車場に使うと、明るく爽やかな印象になりますね。
コンクリートは表面こそ汚れますが、経年劣化や変化にとても強い点が魅力的!
耐用年数もとても高いので、皆さんも知っている通りダムや橋にも使われています。
値段はちょっとお高め
設置費用は先ほど紹介してきたように、それほど安くはありません。
だいたい、10,000円/平米が目安になります。
そしてちょっと傷んだときの補修費用も、ほぼ同じぐらいの金額がかかります。
ただし、コンクリートは敷く場所を選ばず使えます!
ペースト状で運べるので、狭い場所・細かい場所に敷きたい時もぴったり。
敷いた後にすぐ使えない点がネック
コンクリートの欠点は、実際に使えるまで少し時間がかかること!
皆さんのお家に敷いてから、だいたい1週間ぐらいは乾かす必要があります。
なので、1週間ぐらいは駐車場が使えないことを覚悟しておいてください。
アスファルトは安くてすぐ使えるけど長持ちしない
続いて、ぱっと見はコンクリートとよく似ているアスファルトの特徴です。
ゴツゴツしててちょっと柔らかめ、寿命も短い
アスファルトは有機物で、余った石油が原材料になっています。
どちらかと言うと木や樹脂に近い性質をしていて、経年変化があります。
紫外線を浴びると劣化しますし、熱や油分にも反応するので耐用年数はやや短めです。
色は黒っぽく、表面はゴツゴツ。
駐車場に使うと、グッと引き締まった印象になりますね。
費用はかなり安い!広い駐車場ならマストで選びたい
アスファルトの良い点は、その費用の安さ!
先ほど紹介したとおり、広さによっては5,000円/平米ぐらいで敷けちゃうんです。
なので、面積が広大な道路にも採用されています。
敷きなおす際の費用も安くて、だいたい敷くときの費用の半額ぐらいで済みます。
狭い場所はちょっと苦手
ただし、アスファルトは狭小地のようなちょっと変わった形の場所には向きません。
アスファルトってローラーを使って敷き固めていくんですが、そのせいで細かい作業ができないんですね。
同じ理由で傾斜のある場所も難しいので、スロープをアスファルトにはできないです。
ただ、敷き固めた後は半日~1日置けばすぐ使えます!
【余談】アスファルトとコンクリートのダブル使いの例
アスファルトとコンクリート両方の特性をうまく利用している場所があります。
それは…トンネルの中!
トンネルは際までがアスファルト、内部の路面はコンクリートというケースが結構あります。
トンネルの内部は雨で濡れないので、劣化が少なめ。
なので、耐用年数が短めのアスファルトにしてもまったく問題ないんです。
それにもし補修するとなったとき、アスファルト用工事をトンネル内部で行うのは大変。
だから、トンネルの入り口付近にはコンクリートが選ばれているんです。
アスファルトが戸建て駐車場に使われない理由
どっちが「よい」「悪い」ではなく、特徴が全然違うのはご理解いただけましたか?
アスファルトも、良い使い方ができれば全然良さそうですよね?
でも、駐車場の99%はコンクリート…。
なぜアスファルトが戸建て住宅の駐車場に使われないかというと、きちんと理由があるんです!
実は、身の回りに多いのは圧倒的にアスファルト
ここで1点、皆さんにお願いです!
皆さんの身の回りを、実際に見渡してみてください。
外出先でスマホを見ている人は、辺りをぐるりと見渡して。
家でこのブログを読んでいる人、ちょっと外に出てきてください。
目に入る舗装材は、コンクリートとアスファルトどっちのほうが多かったですか?
なぜなら、道路がほとんどアスファルトだからです。
でも、アスファルトのほうが敷くのが大変
じゃあなぜたくさん使われているアスファルトを駐車場に使わないかと言うと、「準備が大変だから」です。
アスファルト工事をするには、大掛かりな設備が必要です。
ロードローラーやアスファルトの運搬車両といった、大きな車や道を用意しないといけません。
でも、戸建住宅をメインに外構をしている業者さんで、そういったものを所有している業者さんは少なめ。
だから、戸建住宅の対応がメインの業者さんはアスファルト工事が不得意という構造ができあがります。
その結果、自然と「駐車場はコンクリート」というお家が多くなっているんですね。
そもそも、アスファルト工事に対応してくれる外構専門の業者さんは少ないです。
公共工事に対応する部隊を持っている業者さんなら、アスファルトにも対応してくれるかもしれません。
コンクリートかアスファルト、迷ったら得意な方をズバリ聞く!
値段や特徴を踏まえてもどちらにするか決められない場合は、もう業者さんに聞いちゃいましょう!
「どっちのほうが安くできますか?」と聞いてみてください。
ぶっちゃけ、ダイレクトに聞いてもらえるほうが業者さんも答えやすいはずですよ。
アスファルト、コンクリートともに取り扱いに慣れた業者さんを選びのはコスト面からも重要。
ですが、「どの業者さんがどんな工事に得意か」なんて知らなくて当たり前です。
外構工事業界は、けっこう経験がものを言う世界です。
「得意な業者さんの方が、工事の質が高くてコストは安い」なんてこともあるんです!
庭ファンは、土間コンクリートを買います
庭ファンの結論をお伝えします。
わたしなら「コンクリート」を買います。
たとえば、わが家の駐車場は2台分、つまり30平米ほどです。
そのときの金額差はこんな感じでしたよね。
そう、あんまり広くなければ、価格差もそんなにないんです。
だからうちみたいな小さめの駐車場は、アスファルトにしてもそこまで安くはならないんですよ。
あと、地面が黒っぽくなるのも、我が家の雰囲気に合わないのでNGです。
ただ、一般的に見ればどっちもアリだと思います。
コンクリートとアスファルトの違いを含め、駐車場にどちらをおすすめするかは、次の記事で詳しくまとめていますので、併せて読んでみてください。
安くコンクリートにしたいなら「ドライテック」!
ここまで読んでいただいて、
って思った人、たぶんいると思います。
そんな人に庭ファンがおすすめするのが、「ドライテック」!
透水性の高い特殊なコンクリートで、土間コンクリートよりも安く敷けるんです。
ドライテックとは、透水性に優れたコンクリートです。
内部に空洞があって、その中を水が流れていく構造のため、水はけがとても良いんです!
通常、駐車場をコンクリートで舗装しようと思うと、排水溝などの設置が必要です。
でもドライテックは自分自身でしっかり排水してくれるので、排水溝いらず!
仕上げの手間も少ないので、土間コンクリートよりも工事費が安くできることが魅力です。
まだ取り扱いの工事店さんが少なめですが、少しずつ注目されていますね。
≫費用20万円で土間コンクリートどれくらいの面積ができるのか?【予算別】
まとめ:値段だけで考えず、いろいろ検討しよう!
コンクリートとアスファルトを徹底的に比較してみました。
どちらもメリットのある、優れた舗装材です。
なので、駐車場には、どちらを選んでも「間違い」ではありません。
ただし、業者さん選びは注意して行いましょう!
どちらを頼むにせよ、失敗するとやり直しが超大変です。
なので、普段からよく施工している業者さんに依頼するのが安心です。
このとき、複数の業者さんに見積もりを取りましょう。
業者さんにも得意・不得意があるので、1社だけの見積りで進めるのはリスクがあります。
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