ブロック塀の価格が高すぎる…!
「提案されたブロック塀の価格が高すぎます!なんでこんな値段になるのか、理解できない…でも相場価格がわからないから、そもそも工事の提案内容自体が妥当なのかも判断できなくて。何とか、施工費用を安価にする方法はありませんか?」
ブロック塀の工事で、見積もり価格が想像より高くてびっくり!…という方、多いです。
でも、実はそれ、別におかしなことではないんです。
見積もり価格にはブロック塀の本体価格以外にも、工事に関するさまざまな費用が含まれているから。
しかし!コツを抑えれば、価格を安くできる可能性があります。
まずはブロック塀の相場価格を知って、そこからコストカットの方法を考えると効率的!
今回は、
- ブロック塀の見積り事例と相場価格
- ブロック塀の工事にかかる費用の内訳
- ブロック塀の工事費用を抑えるコツ
を解説します!
庭ファンが作った、ブロック塀の相場価格を算出できるシミュレーターも紹介します。
どの部分にどれくらいの費用が発生するのか簡単に把握できるので、ぜひ使ってくださいね!
外構のプロが、ブロック塀の価格相場を教えます
はじめまして、庭ファンと申します。元・外構エクステリア販売の商社マンでした。
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ブロック塀の価格の見積もり事例
まずは実際のブロック塀を例に、新設する場合の想定見積もり価格を算出していきます!
それぞれの費用は、施工写真からの概算なので諸経費は含みません。
事例1:スマートC(エスビック)
まずは、エスビックさんの「スマートC」!
シンプルでお家の雰囲気を選ばないので、とても人気のある商品です。
こちらの価格を、以下の条件で算出してみますね。
- ブロック塀の距離:8m
- 高さ:4段
- カタログ価格:10,625円/平米
最大40%OFFの業者さんがいるため、30%OFFで購入できると仮定します。
ブロック本体に基礎・工事費を含めると…価格はこう!
- 合計価格:153,800円(税抜)
- 1mあたり:19,225円(税抜)
※フェンス代は含みません。
事例2:ウルトラC(エスビック)
続いて、再びエスビックさんの「ウルトラC」!
こちらもかなり普及しているブロックで、「ブロックだったらコレ」というぐらい有名です。
このウルトラCの費用の目安を、以下の条件でざっくり出してみますね。
- ブロック塀の距離:12m
- 高さ:5段相当
- カタログ価格:10,125円/平米
30%OFFと仮定すると、算出価格は以下の通りです。
- 合計価格:258,700円(税抜)
- 1mあたり:21,558円(税抜)
※フェンス代含まず。
さっきの「スマートC」に比べると、ちょっとお高くなります。
事例3:ウェルズウォール450(ユニソン)
最後は、ユニソンさんの「ウェルズウォール450」!
石の質感が美しくて、お客様からも評判の良いブロックですね。
- ブロック塀の距離:4m
- 高さ:7段相当
- カタログ価格:44,120円/平米
割引率が低い商品なので、こちらは20%OFFと仮定します。
- 合計価格:267,150円(税抜)
- 1mあたり:66,800円(税抜)
※ポスト、表札、笠木代含まず。
ブロック本体の価格が高いと、総額にかなり差が出ることがわかるかと思います。
ブロックは種類によって価格が変わる
想定見積り価格を3つ、お伝えしました。
前提として、今回はブロック塀をフェンスの基礎または塀の本体として利用する想定で価格を算出しています。
見た目は同じでも「土留め用ブロック」「擁壁ブロック」は別モノなので注意してください。
ブロック塀に使用するブロックは、種類によって価格が異なります。
ここからは、ブロック塀の種類別の特徴と費用、選び方を紹介します。
ブロック塀は豊富なデザインを楽しめる
ブロック塀と聞くと、地味で大きいグレーの塀を想像する方が多いかもしれません。
しかし、ブロック塀って実は、デザインや色の展開が豊富なんです!
たとえばお宅の外壁がタイルの場合、タイル調のブロックがおすすめです。
木目調の外壁には、グレー系のカラーではなく、ブラウン系を選ぶと相性が良いですよ。
ブロックの表面を木目調に加工した商品もあります。
化粧ブロックは価格が高いけどオシャレ!
おしゃれな塀を作りたい方には、化粧ブロックがおすすめです!
コンクリートブロックの表面に加工や塗装を施して、デザイン性を持たせた商品です。
ブロックそのものの見た目がおしゃれなので、ガーデニングもより楽しくなりそうですね。
材料はコンクリートブロックと同じなので、安全性もばっちりです。
普通のコンクリートブロック(12cmサイズ)は、1平米あたり2千円くらいが相場です。
化粧ブロックは1平米あたり7千円くらいから、商品によっては10万円以上することも。
予算によっては、全部化粧ブロックにするのが難しいケースもありますね。
具体的な価格はこちらの記事を参考にしてください。
≫2023年人気のおしゃれ化粧ブロックのベスト24!相場価格や塀の作り方までを徹底解説!
紹介しているのはカタログ価格なので、業者さんによっては30~40%OFFになる可能性があります。
少しでも安く購入するためには、ぜひ相見積もりを取って比較してください。
ブロック塀の価格の内訳を徹底解説
ブロック塀本体の価格は、算出した合計金額の一部にすぎません。
総額には資材の運搬や工事完了までの工程にかかる、さまざまな費用が含まれています。
まずは本体価格以外にどのような費用がかかるのか、きちんと把握することが大切です。
必要な費用と、削減できる費用を振り分けることで、適切に予算を割り当てられるようになります。
内訳1:資材運搬費
ブロック塀を設置する場合、まずブロック資材運搬費用が発生します。
ブロックの運搬にはトラックを使用することが多く、積み込み・積み下ろしに労力がかかるためです。
今回のシミュレーションでは、ブロックの重さに応じて資材運搬費を算出しています。
ちなみに12cmのブロック1個=約12kgの重量になります。
ブロックを50個使う場合は、12kg×50個=600kgという計算です。
ブロック以外にも、工事に必要なコンクリートも運搬が必要なのでチョー大変なんです。
内訳2:ブロック商品価格
内訳のメインは、ブロックの商品価格です。
一般的なコンクリートブロック(12cm)の価格は、1個200~300円程度です。
ホームセンターさんで売っているような商品をイメージしてください。
一方で、化粧ブロックと呼ばれる高級ブロックもあります。
こちらは表面に加工や塗装を施した商品で、1個700~1,400円が相場です。
ただし、ブロックの種類によって工事の手間や基礎費用が変動することはありません。
内訳3:基礎費用
ブロック塀を設置するときは、地面を掘削して基礎を作る必要があります。
土の上にブロックを積む場合、基礎がないと地震などで倒壊したり、傾いたりするリスクがあるからです。
擁壁の上に塀を作る場合でも、地面を掘削する代わりに
- 擁壁にアンカーを打つ
- 鉄杭を打ち込む
などの補強を行う必要があります。
基礎を作るための費用は、現場の状況によって変動する可能性があります。
内訳4:基礎補強費
コンクリートブロックを使用した塀には、安全性を考慮して高さの制限が設けられています。
一般的にブロックが6段以上(1.2m以上)の場合は、控え壁の設置や、基礎の補強をしなければなりません。
5段以下とは工事方法が異なり、追加のブロックや手間が発生するため、基礎補強費用がかかるんです。
後で紹介するシミュレーターでも、段数を6段以上に設定した場合は基礎費用を高めに算出しています。
内訳5:天端仕上げ費
ブロックには、鉄筋を入れたり、フェンスを建てたりするための空洞があります。
そのままでは穴が空いたままで見栄えもよくないので、仕上げで穴をふさぐ必要があります。
穴からブロック内部に水が入ると、その水が凍って膨張したり、鉄筋などが錆びて強度が落ちたりする恐れがあるんです。
そうなると、ブロックの補修や取り壊しが必要になってしまいます…。
なので、ブロックの最上部の「天端(てんば)」という部分をモルタルで埋めるのが一般的です。
また、写真のように笠木と呼ばれる仕上げ材を設置するケースもあります。
笠木は見た目がオシャレなだけでなく、雨垂れが少なくなるため、壁の汚れを防ぐ効果があります。
内訳6:残土処分費
基礎を作るときに掘削して撤去した残土を処分するためにも、別途費用が発生します。
残土をトラックで処分場へ運ぶための運搬費、さらに処分費ですね。
コストを抑えたいからといって、残土を敷地内に放置することはおすすめできません。
明確な使い道がなければ、この機会に業者さんに処分をお願いしてください!
内訳7:測量費(水盛・遣り方)
工事を始める前に、水盛(みずもり)、遣り方(やりかた)という測量作業を行う必要があります。
- 基礎を作るために、どのくらいの深さ・範囲を掘削するか
- ブロックを積む高さはどこを基準にするか
などを確認する重要な作業です。
ミリ単位でも計測が狂うと塀が傾いてしまうため、大きな責任が伴います。
専門技術が必要なので、現場監督さんが実施するケースが多いです。
ブロック塀の価格シミュレーター作りました
ブロック塀の設置にかかる費用が高いか低いか?は、
- 仕上がりのイメージ
- 想定見積もり価格
を比較することで、総合的に判断しやすくなります。
そして「想定見積もり価格」はプロに聞くのが一番!
なんですが、そのために業者さんを探して電話したりメールしたり…は、ちょっと面倒ですよね。
そこで、ブロック塀の相場価格が簡単にわかる「WEBシミュレーター」を作成しました!
私が普段見積もりで出しているものと、同じくらいの価格でシミュレーション可能です。
ブロック塀価格シミュレーターは4ステップで使える!
使い方はたったの4ステップ!
- こちらから「ブロック塀相場価格シミュレーター1」にアクセス
- ブロック塀を並べる距離(m)を入力
- ブロック塀の段数を入力
- 出てきた想定見積り価格を相場と比較
たったこれだけで、想定見積もり価格が算出できますよ。
なお、ここでは1段=20cmとして計算します。
合計(税抜)が、諸費用を含めたブロック塀施工にかかる総額です。
もしシミュレーター1がうまく使えない場合は、こちらの「シミュレーター2」をお使いください!
シミュレーター1は、無料のWEBサービスを使っています。
1カ月に500回計算されると、一時的に使えなくなってしまうんです…。
参考:ブロック塀の相場は1平米1.5~2万円
ブロック塀の一般的な価格は1平米あたり1.5~2万円です。
ブロックの距離や段数、現場状況によって価格は変動しますが…
シミュレーターで算出した価格からプラスマイナス10%程度なら、妥当な価格といえます!
ブロック塀のメリット・デメリット
「値段が高い!」と思いがちなブロック塀。
ですが、実は長い目で見るとそうでもないんですよ!
しかもブロック塀はさまざまな効果もある、非常に優れたものなんです。
メリットはアルミフェンスより安くて多機能なこと
ブロックの方が、アルミフェンスで塀を作るより圧倒的に費用を抑えられます。
さらに、次のようなメリットもあります。
- 目隠し効果が高くプライバシーを守ることもできる
- 耐風、耐火、防音性に優れている
- 土が崩れるのを防ぐ物である「土留」としても使える
- 劣化しづらく、メンテナンスの手間がかからない
ブロック塀は設置にコストがかかるため、初期費用は高くなります。
しかし、メンテナンスが不要なので、長期的なコストを安く抑えられるのが特徴です。
ブロック塀の寿命は40~50年と言われています。
中に鉄筋を入れてしっかり施工すれば、50年以上使い続けることも可能です。
沿岸部にお住まいの場合は、鉄筋が錆びやすい傾向にあります。
ただ、雨水にさらされ続けるような状況でない限り、そこまで心配する必要はありません。
デメリットは建築基準法で規制が設けられていること
ブロック塀は建築基準法で規制がされているため、設計やデザインの自由度はやや低め。
たとえば高さ6段以上(1.2m以上)の場合は、「控え壁」を設置しなければなりません。
塀の高さも2.2m以下と定められているので、ブロックは12段以上は積めません。
シミュレーターでも12段以上は設定できないようにしてあります。
ブロック塀の基礎知識について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
≫知っておきたいブロック塀の基本知識7選!おしゃれに魅せる方法もある!【外構】
あとは、フェンスに比べると風通しも悪くなる点が挙げられますね…。
コストを抑えるために試したい4つのテクニック
ブロック塀は、初期費用は高いけど長い目で見ればコスパ良し!
…と言われても、「少しでもコストを抑えたい!」というのが本音ですよね。
そこでここからは、ブロック塀の設置費用をさらに抑えるテクニックを4つ紹介します!
1.先にシミュレーターでブロック塀の価格を把握する
まずは、ブロック塀の相場価格を知ることがおすすめです。
私が作ったシミュレーターなら、業者さんに見積り依頼をする前に、オンラインで簡単に相場価格を確認できます。
価格は、ブロック塀の距離や高さによって変わります。
ご自宅のレイアウトに合わせて、複数パターンを試算してみると良いですよ。
ただし今回算出できるのは、無地のコンクリートブロックを使用した場合の価格です。
化粧ブロックを検討している方は、商品価格をプラスしてください。
2.他のエクステリアと組み合わせて、価格を下げる
ブロック塀だけより、他のエクステリア商品と組み合わせることでコストを削減できます。
たとえばブロック塀で門柱を作るのではなく、機能門柱を設置するという方法があります。
機能門柱には表札やポストが備わっているので、トータルで費用を抑えられますよ。
ブロック塀の上にフェンスを設置する方法も一般的です。
ブロックの段数を減らしてフェンスの高さを上げたほうが、総額を抑えられる可能性があります。
ブロック塀だけで仕上げる場合も、敷地の端から端までブロックを積み上げる必要はありません。
駐車場や玄関周りなど人の出入りがあるスペースを避けて、ブロック塀を短くする手もあります。
3.複数の業者さんから見積もりをもらう
ブロック塀の価格を安く抑えるためには、複数社の見積もり価格の比較を行ってください!
同じ仕上がりでも、
- ブロックの商品価格
- 割引率
- ブロック積み費用
- 残土処分の費用
などは業者さんによって異なります。
たとえばブロック塀の上にフェンスを設置して高さ180cmの壁にしたい場合、
- ブロック塀6段+フェンス60cm=180cm
- ブロック塀2段+フェンス140cm=180cm
この2つのパターンでは、トータルの費用も当然変わります。
さらに全く同じ商品でも、業者さんによって商品価格や割引率が違う可能性があるんです。
ブロックを設置する距離・高さが決まったら、相見積もりを取ることを強くおすすめします。
4.あえてブロック塀以外の選択肢を検討してみる
それでも「ブロック塀は高すぎる!」と感じる方は、別の選択肢も検討してください。
目隠しが目的なら、以下のような方法もおすすめです。
- フェンス
- 植栽
- シェード
- 面格子
窓の目隠しなら、面格子を付けたほうが安くて防犯性も高まります。
お庭の目隠し対策については、こちらの記事をご覧ください。
≫庭の目隠しに有効なアイデア9選!【まだフェンスだけと思っているの?】
ブロック塀の価格シミュレーターが便利です!
ブロック塀の想定見積り価格や、費用の内訳、少しでも安くするコツを紹介しました。
ブロック塀は、現場が同じでも業者さんによって提案されるプランが異なります。
少しでも安く購入するためには、ぜひ複数社の見積りを見て比較検討してください。
私のほうで、ブロック塀の相場価格を算出できる「WEBシミュレーター」を作成しました。
見積もり依頼をする前に、まずはご自身で相場価格を確認してみてください!
ざっくりとした費用感を知った上で問い合わせれば、より効率よく検討できるはずです。
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「この記事に出会えてよかった、価格交渉ができました」「注文する前に確認すべきポイントがわかって助かった」という声を頂いています。事前に知識を仕入れておくとコスト削減にもつながり失敗も少なくなりますよ!