外構の壁を最小のコストで作りたい
外構工事で壁を作るときには、
- 壁の種類
- デザインや特徴
- 設置費用
などなど、調べなきゃいけないことが多いです。
「目線が気になる!」「防音したい!」など目的は、それぞれ違いますよね。
住んでいる地域や、お隣さんとの高低差などでも「ちょうどよい壁」の正解は変わります。
この記事では、カベが欲しい人向けに
- 壁の種類と用途
- 必要な予算や相場
- 見た目や印象の事例
などを紹介!
最少の予算で作る方法を解説します。
元エクステリア商社マン、外構の壁に詳しいです
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絶対に必要な外構の壁を賢く作る方法とは?
結論から言えば、外構に壁は絶対に必要です。
- 敷地の境界部分
- 外からの目隠し
など、外構で使われる壁の用途はさまざま。
ここからは壁の種類と相場価格を紹介します。
壁の費用は、面積あたりで表現されることが多いです。
平米単価に必要な高さ×必要な幅の面積をかけ合わせると相場価格がわかります。
例)平米単価3万円~5万円の壁を、幅10m×高さ1mで作る場合は約30万円~50万円。
コンクリート壁・擁壁(ようへき)は高低差で判断
- 高さ100cm:2.7万円~4.5万円
- 高さ180cm:4.9万円~8.1万円
- 高さ220cm:6.0万円~10.0万円
※幅1mあたりの費用
相場価格:約2.7万円〜4.5万円/平米
お隣さんと50cm以上高低差があるときに作る壁です。
擁壁はよく使われていて、耐震性や強度などは抜群。
ただ後から作ることが難しく、土地の造成工事以外で使うことはあまりないですね。
高低差が20〜30cmほどであればブロックでも十分壁を作れます。
土をせき止める目的がメインで、それ以外の用途は必要ないです。
ブロック塀でシンプルな壁を作る
- 高さ100cm:1.7万円~2.6万円
- 高さ180cm:2.6万円~4.7万円
- 高さ220cm:2.9万円~5.7万円
※幅1mあたりの費用
相場価格:約1.7万円〜2.6万円/平米
ブロックの上に何か取り付ける際に使用します。
無地ブロック以外のおしゃれな化粧ブロックは、工事費は変わらず商品代金がプラスされます。
また、高さのある土留には使えません。
使用する場合は型枠ブロックという別の種類を使用します。
安い無地のコンクリートブロックを使ったときの相場価格はこちらを参考にしてください。
フェンス・板塀は種類が豊富
- 高さ100cm:0.6万円~1.7万円
- 高さ180cm:1.2万円~3.0万円
- 高さ220cm:1.4万円~3.8万円
※幅1mあたりの費用
相場価格:0.6万円~1.7万円/平米
安い価格帯は一般的なメッシュフェンス、高い価格帯はアルミ目隠しフェンスの価格です。
ブロック塀を土台にして、その上にアルミフェンスを立てるのが一般的です。
昔は板塀でしたが、
- 樹脂
- フェンス
- ラッピング材
が主流になっています。
ブロック塀の費用にフェンスの費用を加算すれば合計金額がでます。
木目色やおしゃれなフェンス、採光や防音などのフェンスの場合はさらに値段がプラスされます。
塗り壁で統一感のある壁を作る
- 高さ100cm:2.7万円~3.6万円
- 高さ180cm:4.8万円~6.5万円
- 高さ220cm:5.9万円~7.9万円
※幅1mあたりの費用
相場価格:約2.7万円〜3.6万円/平米
建物の塗り壁と合わせて施工することでデザインや雰囲気がアップします。
中身はブロック塀で、上から厚み2〜3mmの塗料を塗って仕上げています。
他にもレンガ風の塗り仕上げもできます。
なぜレンガ風かというと、実際にレンガを積み上げる施工はできないからです。
鉄筋を入れることができないため耐震性がなく崩れてしまう危険があります。
どうしてもレンガ作りがいい方には、レンガ風の塗り仕上げがおすすめです。
外構に壁を作る理由、この目的以外では作るな!
目的や予算によって最適な壁が変わります。
ここからは素材の選び方での最適解を7つ紹介します。
7つの理由以外で壁を作る目的がある場合は、庭ファンまで連絡ください。
目隠ししたい!が目的の人ならアルミフェンス
目隠しを目的にする場合、アルミフェンスが一番安く設置できます。
工事期間も短く、フェンスだけの工事はほぼ1日で取り付けられます。
デザインも豊富なので選ぶのに迷った際は、横ルーバー目隠しを推奨しています。
こちらの記事で詳しく解説してるので、参考にしてくださいね。
≫おすすめフェンス超まとめ!外構歴15年のプロが教える商品選び・設置・コストカットの秘訣
防犯したい!が目的の人ならメッシュフェンス
メッシュフェンスは視認性が高く防犯に優れています。
強度もあり安く設置できます。
メッシュフェンスの中でも積水樹脂のG10は先が尖っているのでおすすめです。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
≫外構のお金返して…目隠しフェンスをつけたのに、丸見えになる!どうして?
防風したい!が目的の人ならブロック塀がおすすめ
防風対策は範囲が広いため、ブロック塀+アルミフェンスの組み合わせが最適です。
たとえば、
- お隣さんの室外機や排気口などは、防風フェンス
- それ以外は、通風フェンス
用途によって部分的に変更でき、連結することもできます。
また隙間のあるルーパータイプよりも、完全に目の詰まった目隠しを推奨します。
フェンスの選び方や設置方法はこちらの記事から。
≫おすすめフェンス超まとめ!外構歴15年のプロが教える商品選び・設置・コストカットの秘訣
防音が目的の人なら、重さのあるブロック塀
音は重量に比例して減衰するためブロック塀が効果的です。
ただし1.2m以上の高さが必要な場合は、控壁(ひかえかべ)を設置しなければなりません。
ブロック塀は設置できる高さが決まっているため注意が必要です。
≫ブロック塀10mあたりの価格や基礎知識を解説!オシャレに魅せるヒントも
ブロック塀以外にも、
- 防音フェンス
- 発泡スチロールで作られたグランドアートウォール
など、高価なものも検討してみてください。
≫理想の塀なのか?最強の発泡スチロール「グランドアートウォール」のデメリット
おしゃれしたい!という人は、お好みでOKです。
おしゃれの基準が人それぞれ違うため、美観は自分好みでOKです。
写真のように立て格子でも良いですし、他にも事例を記事で紹介しています。
≫外構のおしゃれな目隠しなら「フェンス」!絶対に見るべき商品21選
土留め目的ならブロック塀かコンクリート塀
一番安く土留めするなら土留ブロックがおすすめです。
約50cmの高さを超える場合は土留ブロックを使いますが、20cm~30cmなら通常のブロック塀で対応しているのが実情です。
本当はコンクリート塀といいたいところですが、費用が高くなるためおすすめしていません。
ブロックや石材について、こちらでも詳しく解説しています。
≫たった1商品で?劇的に外構がオシャレになるブロック&石材選び【エスビック】
土留ブロック(型枠ブロック)とコンクリート(擁壁/ようへき)は、どちらも強度的には変わりません。
デメリットメリットで選ぶものではなく、予算を重視している場合や土地の造成以外のタイミング、後から工事する場合は、費用的に有利な土留ブロック(型枠ブロック)が選ばれることが多いです。
安全が目的の人は、「手すり」を設置する
安全目的なら、価格も安く強度がある手すりがおすすめです。
フェンスは寄りかかる用途で作っていないため、転落防止や安全のためにフェンスを使用するのはNG。
あくまでもフェンスは境界を仕切るための強度で設計されています。
ただし隙間が広い場合や60cm以上の高さが必要であれば、強度のある高所用フェンスを使います。
とはいえ、段差が60cmぐらいまでならメッシュフェンスを使うことが多いことも…。
安全上の高さは110cm以上あると安心です。
YKKapさんの記事でも解説してるので、参考にしてみてください。
壁で魅せるおしゃれデザイン外構、アイデア実例
同じ外構の壁でも、素材やデザインによって印象は違います。
ここからは
- 目隠し
- 防風
- 防音
など目的に合わせた、おしゃれな実例を紹介します。
通風ブロック塀で明るく目隠しする
プライバシー保護と美観を兼ね備えたデザイン例です。
ブロック塀なのに穴が空いている特殊ブロックを使用しています。
重厚さがありつつ、通風・採光・目隠しができる。
ブロックだけど柔らかい印象が特徴ですね。
おしゃれな塗り壁で外構の壁を作る事例
おしゃれで防音効果も期待できる塗り壁です。
タイルのアクセントや、照明を設置することで更に効果的に。
値段はちょっとお高めですが、部分的にデザインするとおしゃれですね。
目隠しフェンスで美しく壁を作る
目隠しを通風ルーバー木目調フェンスで設置した現場です。
場所によっては、完全目隠しが必要な場合もあります。
用途に合わせてアルミ色にしたり、ブロック塀にしてりすると印象がおしゃれですね。
必要な高さや面積など、周りの環境で調整可能なデザインです。
雰囲気を壊さないハイブリットな組み合わせ
木目調のフェンスとスタイリッシュなアルミフェンスを組み合わせた、ハイブリッドな事例です。
雰囲気を壊さず、目隠し性をアップ。
アルミ色で安く設置でき、ナチュラルとモダンが融合した外構壁デザインです。
実体験です。外構の壁で最高のコスパを実現するには?
ここからは総コストを把握するための
- コストを抑える設計の工夫
- 壁の選び方
- 見積もりの取り方
を紹介します。
外構壁の費用を抑えるポイント、賢い依頼のやり方
工事業者さんへ、外構の壁を作りたい目的を伝えて下さい。
- ×「フェンスがほしい」
- ○「目隠しが欲しいですが、フェンスが良いと思ってます。」
具体的に伝えないと、要望に合わない見積もりが出てきます。
業者さんは嫌がるかもしれませんが、要望をしっかり伝えるべきです。
伝えることで業者さんが最低限のコストで設置できる方法で提案してくれます。
業者さんの得意分野がそれぞれ違うため、提案してもらうと安心ですよね。
コストを比較!ブロック塀 vs フェンス どっちが良い?
目的によって変わりますが、ブロック+フェンスの組み合わせが最適解です!
ただし、ブロックを120cm以上220cm未満積み上げる際は、40cm以上の控え壁が必要です。
220cmの高さが必要なときは、ブロック5段+120cmフェンスの組み合わせが最適。
アルミフェンスが量産されたのは最近のため、ブロックにフェンスを取り付ける法律が追いついてないのが現状。
ブロック塀で積むよりもコストを下げて、安全に設置ができます。
壁を作るときのブロック塀とフェンスの使い分け方は?
庭ファンがプランする時の比率を紹介します。
たとえば160cmの高さが欲しい場合
- ブロック3段(高さ60cm)+フェンス100cm
- ブロック2段(高さ40cm)+フェンス120cm
ブロック塀は最低限にして、フェンスで高さを調整することが多いですね。
最低限のブロックの高さは?
ブロックの高さを決める基準は、
- お隣さんとの高低差
- 積雪が予想される場合
高低差で雨水が流れ込みそうなときや、敷地内の傾斜がある際にブロック塀で調整します。
年平均積雪が10〜15cmの場合はブロック2段など、積雪予測できる高さのブロックが安心です。
ブロック塀の使い方は業者さんによって金額が違います。
業者さんの得意分野と、要望を話し合って高さを決定していきます。
DIYでコストを削減するのは、昔の話かも。
ブロック塀や擁壁などは…DIYでやるレベルではありません。専門家でもかなりしんどい作業です。
ですが、フェンスと板塀だけは、組み立てだけで対応できるためDIYできますね。
フェンスの詳しいDIYの方法はこちらの記事を参考にしてください。
≫外構でDIYするならこの作業に挑戦しよう【5選】やってはいけないDIYも解説!
≫目隠しフェンスはホームセンターで買って安くDIYか、プロの外構業者に依頼かどっち?【判断基準あり】
初めてやる、理解できない人にはDIYはおすすめしません。
試しに壁やフェンスを設置して、その年の夏。台風の強風を耐えれますか?
耐えられる強度で設計できてますか?
万が一、お隣さんに倒したら、お詫びだけでは済みません。
まず壊してしまったものを補償したり、作ったものを再度作る再建費用もかかり、余計なお金がかかります。
やるとしてもフェンスだけで…、ブロック塀などそれ以外のDIYはおすすめしません。
万が一ブロック塀を設置する際も、建築基準法の設計制限があるので理解できる方だけ行ってください。
外構の壁を美しく、耐用年数を伸ばすためには
一番楽でおすすめの外構で作る壁は、アルミフェンスとブロック塀です。
メンテナンスなしでも耐久性があり、余計なお金がかかりません。
一方、写真のような塗り壁は、雨汚れが目立ちやすいです。
雨水が壁面を伝わないように防御する、笠木の設置の設置を強く推奨します。
コレがあるかないかで汚れ具合が変わるので、絶対設置して欲しいですね。
これから壁の設置を考えているなら、耐用年数を基準に考えてみてください。
まとめ:外構の壁はこう作るのが正解です。
外構で使われる壁の種類や相場など紹介しました。
設置の目的や印象で、壁の種類が変わってきます。
同じ現場をみても業者さんによって提案してくれる壁の種類が違います。
1社だけのプランより複数社のプランをみて、多角的に検討するほうが効果的です。
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